今後の国内におけるAIの動向

AIビジネス市場の業種別動向や、AI活用が期待される注目市場、機器に組み込まれるエッジAIコンピューティングの動向、AIビジネス参入企業の動向を把握するなど総合的にとらえ、将来予測を行った。
2018年度の市場は5,301億円と見込む。現状は、実証実験(PoC)が中心となるものの金融業や製造業などでAIの本格的な導入が進み、市場は拡大している。今後は金融業や製造業だけではなく、様々な業種でAIが導入されることが予想され、市場の拡大とともにAIネイティブ化も進むと見られる。

AI活用が期待される注目市場

AI活用が期待される注目市場

【AIサービス市場】〜運用・保守の比率が高まる〜

構築サービスが大半を占め、SIを中心に拡大している。
またAIを効率的に運用するには、定期的な再学習、メンテナンス、アルゴリズムの変更などが必要となることから、今後は運用・保守の全体市場に占める比率が高まっていく。

【AIアプリケーション市場】〜デジタルマーケティング分野に活用〜

AI搭載製品とアナリティクス関連製品が対象であり、AI搭載製品が労働人口の減少が予想される国内労働環境を背景に需要増となる。
今後は高付加価値化の手段の一つとしてAIが活用され、ソフトウェアやクラウドにAIの搭載が進むと見られる。特に、デジタルマーケティング分野などにおいて活用が進むと予想されている。

【AIプラットフォーム市場】〜カスタムAPIが拡大〜

自社で開発を行う事が困難な企業において、容易に活用できることが評価され市場が拡大中。ただし、学習データが不足し、想定よりも精度が低い場合もあり、今後は追加学習可能なカスタムAPIが拡大していくと見ている。

業種別のAI活用動向

業種別のAI活用動向

【金融業】〜融資審査や株価予想〜

社内に様々なデータが蓄積されていることから、こうしたデータを活用するAIへの取組みが早期から行われてきた。コンタクトセンターを中心にAIが活用されており、地銀や証券、保険業などへの導入が進んでいる。今後はチャットボットの活用や与信/融資審査や株価予測でAIの活用が進む。

【プロセス製造業】〜プラントの企画・設計施工、運転・メンテナンス〜

製造装置やロボットに設置したセンサーから得られるデータを工場内のエッジサーバーで収集・分析し、異常検知/機器制御する工場内管理でAIの活用が進んでいる。注目が高まっているプラント管理は、プラント内の部分適用は進んでいるが、全体の稼働管理は実証実験段階となっている。将来的には、プラント自体の企画・設計から施工、運転・メンテナンスと幅広くAIの活用が期待される。

【組み立て製造業】〜IoTやAIを活用したスマートファクトリー化〜

今後の伸びが期待される。特に成長が期待できる用途として工場内管理や機器稼働管理が挙げられる。工場内管理は、自動車や一般機械、電気機械などの工場において、IoTやAIを活用したスマートファクトリー化が進められている。機器稼働管理は、建設機械、農業機械、工作機械などにおいて、自社製品の稼働状況を監視し、稼働に応じて課金するといった「モノのサービス化」が進むことによって、伸びると見られる。

【医療介護業】〜画像分析や診断支援、従業員不足への対応〜

業務効率化を目的としたAIの活用が進んでおり、医療業は画像分析や診断支援といった医師のサポート、介護業はコミュニケーションロボットによる従業員不足への対応が行われている。
今後は、医療業では、業務負担の軽減や医療診断の高度化などを目的に技術開発が進むことでAIの精度が向上し、活用が進むと見られる。介護業では、ケアプランの提案をするAIやAIが組み込まれた監視カメラの導入が進む。